知世ちゃんかわいいよ知世ちゃん。
映画は「夏のお客様」「秋のお客様」「冬のお客様」の3パートに分かれていて、最初の「夏のお客様」編を見ていて「しまった、これはアレか若い女向けの田舎暮らしで素直な自分を取り戻す系のアレかアレなのか?!」と後悔しそうになったけれど、その後はまあいい感じ。
「秋のお客様」のテーマには同意できないところもあるし、カフェ側の人たちの行動は差し出がましいんじゃないかという気もしないでもないが、トータルとしてはまあまあ。
「冬のお客様」はよくある話ではあるけれど、この世はよくある悲しい話で満ちている。重い話なんだけど、本当に辛いところは見せないのがおとぎ話のおとぎ話たる所以。これでいいのだ。
全体に綺麗な絵とそうでない絵が混在していて、一定していない印象も。綺麗なはずの湖が、あんまり綺麗に見えないのはなんでなんだぜ。あと月。CG丸出しなのはモチーフである絵本とのつながりでそれでもいいとは思うんだけど、もうちょっとなんとかならんのか。人物は綺麗。食べ物は、まあまあ。けど、湯気がなんとなくCGっぽくて興ざめしたりも。
でも、まあいいんじゃないか。
エンディングクレジットで、矢野顕子と忌野清志郎の「ひとつだけ」が流れた時点で、もうすべて許した。運命の果実を一緒に食べよう、って言える人と見に行くとよさげ。