全体的にアレンジの雰囲気がこれまでの瀬尾節から一歩踏み出した感じで大変好ましい。実際、各曲の編曲者名を見ると、瀬尾十三に加えてもう一人クレジットされているケースが多いな。
一曲目の「桜らららら」のイントロがいきなりアコギのアルペジオ! おおー、フォークっぽい!
「桜らららら」からシームレスに「ただ・愛のためにだけ」に移る流れもよし。「ただ・愛のためにだけ 生きてると言おう」と言い切る強さが爽快だ。
「五月の陽ざし」はゆったりとした優しいアレンジで歌われる短編小説的な佳曲。こういう曲調は新しい。取り返しのつかない時間と、小さな心の痛みと、寂しさとおかしみ。これは大人の味だなあ。
「とろ」はユーモラスな曲調だけど、よく聴くととても切ない。本人はいたって真剣なのに、うまくできない、ゆっくりとしかできない人もいる。そんな人の気持ちを歌にして代弁できる中島みゆきの懐の深さといったら。
助けるべき人を助けられない、自分の意気地のなさを吐き出す「お月さまほしい」も寂しい、重い歌だ。「とろ」と続いて歌われることで、同じ物語を別の視点から綴っているようにも思える。
そして、「重き荷を負いて」。究極のフレーズ「がんばってから死にたいな」。これ、エレカシの「身体を全て使い果たして死にたい」(「地元の朝」)に匹敵する、魂から絞り出したフレーズだなあ。応援歌、とか、そんな生易しいもんじゃないぞ。
このアルバム、過去10年で最高の出来ですわ。恐ろしいよこの人は。どこまで行っちゃうんだろう。
来年は久々にコンサートツアーがあるようなので、生で聴かせていただきたいと。
9年活躍の最古火星探査機、通信途絶で観測終了へ : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
設計寿命が2年のところを9年も働き続けてくれた火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーが通信途絶。NASAは計画終了を宣言したそうな。偉い偉い。よく働いてくれたね(;´Д⊂
ボイジャーをはじめ、こういう、遠いところで独りぼっちで黙々と働き続けて、ひっそりと役目を終えていく機械の話はなんだか泣ける。健気な機械萌えというジャンルを提唱したい。
今回はこんなサイドストーリーまであって、さらに号泣ですよ・゜・(ノД`)。゜・。
asahi.com: 最古参の火星探査機が不明、最新鋭機で捜索 NASA - サイエンス
今月初めに地球との交信を絶った火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーの行方を突き止めるため、火星上空で最新鋭探査機による捜索を実施した。(中略)超高解像度カメラで「先輩」が現れそうな場所を撮影し、機体が写っていないかどうか、画像の解析を進めている。
[asahi.com : 最古参の火星探査機が不明、最新鋭機で捜索 NASAより引用]
asahi.com:迷子の火星探査機、後輩の捜索実らず 探査車も投入 - 国際
あああ、孤独な探査機AI同士の、友情に似た感情の発現とかいろいろ妄想しちゃうよ! SF作家な人はいますぐこのネタで64ページ書き下ろすように。
>健気な機械萌えというジャンル<br><br>新ジャンル、キタ━━(゜∀゜)━━!!<br><br>つか、本当にこのテのジャンルは存在しますよね。<br>おセンチ機械、萌えます。